落ちを探して
自分の話にはオチが無いのだと彼は笑いながら言う。オチがないことで笑えるのならそれはそれでオチのように思えるのだが、ここから先は哲学の領域だ、辞めておこう。
さて、ひとまず話のオチと呼ばれるものはその話題の目玉であり話し手が最も伝えたい部分であり、聞き手が最も興味を示す部分としよう。
こう考えると話し手が伝えたい部分を伝えず、話し続ける訳はないので彼の話にはオチがあるはずだ。となると問題は聞き手側もしくは話の構成ではないだろうか。
彼の話は聞き手にオチがないように感じさせる構成もしくは話し方をしていると考えられる。つまり彼は「伝えたいことを相手に伝えた上でさらに相手からの興味を引き出している」と言えなくもない。この仮説が正しければあと1つ話の目玉を用意するか、1つのオチを2つに分割することでその需要を満足させることができる。
時々彼と会って話をするが、今のままでも彼の話は私の予想を超える様な展開を見せ私を楽しませてくれる。ここからさらに話術を磨いていけばどこまで面白くなるのか、とても楽しみだ。
彼の今後の進化と度々語られるある女性に幸あれ